出張スキャンサービス

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 兵庫県中核総合病院のケース  
紹介状のリアルタイムスキャン

1、病院の紹介状のデジタル化

    2018年11月に電子カルテを導入。1年かけた移行期間を経て、翌年11月からは電子カルテのみの本格稼動が決まっています。その数ヶ月前に、問題が明確化したケースです。

 過去の入院カルテに関しては新しい電子カルテシステムと同時稼動する為に、弊社にて電子化を進め、順調に準備してきました。

2、紙の外来カルテのスキャンをする時間がない

 外来カルテだけは毎日取り出しが行われることから、電子化する時間がないと見送り、移行期間は紙カルテと電子カルテの同時使用の方針をとりました。

移行期間終了後は紙カルテは倉庫で永久保管。必要に応じて、所定の手続き後に閲覧もできますが、基本的には電子カルテのみで運用するとが発表されました。

待ったをかけたのは、ドクターでした。

 1年分のカルテしかない状態になるのはあまりにも厳しい。せめて経過がわかるよう紹介状だけでも電子化カルテ上で見ることができるようにしてほしい。もちろん病院経営陣も納得し、紹介状の電子化が決まりました。

3、電子カルテシステム移行時に手間は倍増する

 電子カルテシステム導入に向けて準備する移行期間には、手順が変わることが多く、今迄の培ってきた手順に加えて、新しい手順も追加でされ医師も事務所も、今までの業務が一時的とはいえ爆発的に増えます。

例えば、紹介状の存在がその中のひとつです。

4、過去の紹介状の保存に悩むことは、よくあること

 他院からの紹介状は手紙の形式で患者自身が持ってきます。

それを電子カルテ、非用紙システム上でどう連動させるか?ICチップ搭載の保険証を作って、そこに病院歴や既往症、紹介状などを記憶させるのが一番ですが、実現はまだまだ先になりそうです。

そして現場は現在進行系。患者も病気も時間も待ってはくれません。どうしたら良いか?

簡単なことです。紹介状を貰うたび、保険証と一緒にスキャナーして、新しく作るカルテナンバーに登録すれば良いのです。

 過去の紹介状はどうするか?

これも簡単なことです。

患者が少なくなる受付時間終了後に、手の空いたスタッフでスキャナーにかければよいだけのこと。誰が考えてもそう思うでしょう。

5、紹介状のデジタル化で顕在化した問題点

 こちらの病院でも、その方針でスキャナーを新たに購入し、事務方スタッフが受付業務のかたわらに追加業務をすることとなりました。

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1、新規の患者の来院時受付で、紹介状があればスキャン。

3、保険証と書いてもらった初診用紙を照らし合わせて、新カルテナンバーを取得。

2、今まではあたらしく作ったカルテにはさむだけだったのに、スキャン作業。

4、そこにスキャンした紹介状データーを登録。

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あきらかに業務時間は増加。慣れていない作業が、今までのルーティーンにも影響して、正義感の強い病院スタッフは、はやく患者を医師の前に連れていきたい気持ちも相まって、ストレスも一緒に増加

それでも現場のスタッフは忙しい時間の合間にを縫うようにして、過去の紹介状を手が空いた隙にスキャンして登録。スキャンしたカルテには登録済のハンコを押して行きました。しかし、毎日の追われるような日常業務に加えての作業は思うようには進まず。

6、薄紙の紹介状に、長い電子データ付きの紹介状の罠

しかも紹介状と言っても、それは様々な様式で、薄っぺらい半紙のような用紙から、一筆書きに使う様な小さな手紙だったり、大量のポラロイド写真が入っていたり、何度かは、見てむぬフリをしてそっとカルテのファイルに戻していた模様。

そして、事務所内で小さな悲鳴が上がったのは電子カルテ本格稼働4カ月前。

スキャナが間に合わないことに加え、スキャナ済みのカルテと、まだできていないカルテの混在による混乱。このカルテのファイル、倉庫に持っていく期日はどんどん近づいてくる。

ここで、弊社にご相談いただきました。

7、病院カルテの選別と紹介状を一気にスキャン

時間がないとのことと、現時点で稼働中の外来カルテに挟み込まれていることから、病院内事務所にスタッフを派遣してのスキャン作業を実施。

2万件に及ぶカルテを選別し、紹介状をピックアップ。個人情報、中でも病院資料取り扱い40年を誇るのが弊社の強みです。

経験値の高い精鋭スタッフにより、紹介状をフルカラーで丁寧にスキャンして電子化。電子化する際には、患者カルテNo.を同時に登録。すぐにでも電子カルテに載せれるように加工。また不用なデータやミススキャン等も検査したうえで、期日までに納品致しました。ただし、今回は急を要する案件だった為、データ不備などのミスが存在する可能性もあります。その場合は必ず対応しますので、いつでも連絡して欲しい旨を添えての終了となりました。 

今回、これら過去の紹介状をまとめてスキャンしてデジタルデータ化をするため、数日間事務所内で作業してきました。その中で事務所内スタッフが、ずっとせわしなく仕事をしているのも間近に見ました。

並んでいる患者、鳴りやまない問い合わせと予約の電話、忙しなく動き回りつつも、丁寧な言葉と優しさに溢れた対応をし続ける病院内スタッフ。

この業務の多さにスキャン作業をプラスにするのは、とても厳しいと感じずには入られませんでした。弊社で行なった出張電子データ化サービスで、お役に立つことができたのを誇りに思います。

ありがとうございました。

8、NISは病院カルテとレントゲンを取り扱って40年

NISはスキャナ事業だけでなく、重要文書管理を運営する上での知識と経験が豊富にあります。文書取り扱いに関するご相談は病院カルテだけにとどまりません。この事例のように現場に合わせたコンサルタントもさせていただきます。コスト削減にもつながりますので御気軽にご相談ください。お待ちしております。